Sunday, March 7, 2010

Thomas Gainsborough その3

さて、ゲインスバラの従兄弟のジョン・ゲインズバラは事業も上手くいき、豊かな生活をしていましたが、名前は同じ彼の父親ジョン・ゲインズバラは、一族の中のダークホースと言われる半面、むっつりと内にこもりがちな性格で、これは今では事実か分かりませんが、銃を肌身離さず持ち歩いていたとのことです。ちょっとした精神的な歪みがこの一家に見られる様で、ゲインズバラのお兄さん(この人もジョン・ゲインズバラ)は、より風変わりでした。

常に全く実用性のない物の発明などにお金と時間をかけ、妻と子供のいる生活を顧みることがなかったとかで、生活に困っているのは当たり前。まわりにはSchiming Jack (ジャックは、ここでは本名に関係ないあだ名です) というあだ名で呼ばれていました。彼が”発明” した物の中には、一日中鳴きつづけるカッコウ時計や自動ゆりかごなどがあります。彼の精神状態には首を傾げる人は多かったようです。

しかし兄弟が10人もいれば、尊敬に値する人もいて当然で、トーマス・ゲインズバラは兄の一人、メソジスト派の牧師となったハンフリーを特に慕っていました。ハンフリーは快活な性格で、やはりものの発明に興味を持ってましたが、兄のジョンと違い、新しいタイプの耕作機と水車を発明して生産業の団体から賞金をもらってますし、スティームエンジンの改良もジェームズ・ワットに先駆けて行ってます。

彼の二人の姉もハンフリー同様尊敬に値する女性で、ゲインズバラは生涯を通じて姉たちとは親しく付き合いを続けます。

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